トピックス一覧 DATE:2020.10.25 |
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■物件賃借と源泉徴収義務 不動産等の賃借料の支払いに際し、源泉徴収義務を伴うことがあります。賃貸人が非居住者等の場合です。 自家用車の駐車場を月額2万円で借りていた場合は、税率20.42%なので、4084円を差引いて賃借料の支払いをして、差引徴収日の翌月10日までに国に納付しなければなりません。 ■源泉徴収義務の確認が必要 賃借物件が自己又は親族の居住用の場合は源泉徴収不要ですが、それ以外では、賃貸人が居住者・非居住者いずれであるかの判断をし、源泉徴収義務の有無を確認しなければなりません。 源泉税の納付は、1日遅れでも不納付加算税(納付額の5%か10%)及び延滞税が課せられます。ただし、5000円未満切捨ての端数処理規定があるので、ペナルティーが課せられるケースは少ないかもしれません。 ■源泉徴収義務の確認義務に片寄り 賃借人に、賃貸人の居住者・非居住者該当判断の調査ないし確認の義務を課す明文規定はありません。しかし、源泉徴収漏れには、強制徴収とペナルティーの制度が用意されています。 また、源泉税強制徴収については、その後に賃貸人への支払額から控除し、又は支払請求することができますが、不納付加算税については、賃貸人に請求できる法律上の権利は存在しません。 居住者・非居住者該当判断は、賃貸人本人が一番よく知るところであるにも拘わらず、制裁リスクを負うのは、国税の徴収事務を代行させられる賃借人のみというのは不合理な話でもあります。 それにも拘わらず、税務署との係争になると、居住者・非居住者該当判断が相当に難しくても、注意義務不十分として、納税者敗訴になることがほとんどです。 ■本当は法改正が必要 とは言え、冒頭のような月額2万円程度の事例で、一般庶民を相手にした源泉徴収について税務署は厳密な執行を避けています。源泉徴収しても納付する保証がなく、源泉徴収事務が混乱してしまうからで、不法行為を放置している観を呈しています。 不動産業者のホームページなどでは、源泉徴収義務は法人賃借人のケースに限定とさえしています。
■妊娠中の女性労働者の安全措置を 新型コロナウィルス感染症に関する母性健康管理措置として、休業が必要とされた妊娠中の女性労働者のために、有給の休暇制度を設けて取得させる事業主を助成する制度があります。この制度の運用期間が、一部延長されることとなりました。 延長となるのは、「事業主が対象となる有給の休暇制度を整備し、労働者に周知する期限」で、令和2年9月末までとなっていたのが同年12月末までとなります。 この制度は、正規雇用・非正規雇用を問わず、妊娠中の女性労働者について、年次有給休暇以外に休暇制度を整備し、実際に取得した場合に助成されるものです。具体的には、以下の措置をとった事業主が対象となります。 @新型コロナウィルス感染症に関する母性健康管理措置として、医師又は助産師の指導 により休業が必要とされた妊娠中の女性労働者が取得できる有給の休暇制度(年次有給 休暇を除き、年次有給休暇の賃金相当額の6割以上が支払われるものに限る)を整備し、 A当該有給休暇制度の内容を新型コロナウィルス感染症に関する母性健康管理措置の 内容とあわせて労働者に周知し、 B当該休暇を合計して5日以上取得させる。 この@とAについての期限が、同年12月末までに延長となります(Bの休暇の取得期限については、令和3年1月末までで変更ありません)。 ■助成金の内容と申請手続き 助成金申請期間は、令和2年6月15日〜令和3年2月28日です。 助成内容は、有給休暇計5日以上20日未満で25万円、以降20日ごとに15万円が加算され、上限額は100万円です。1事業所あたり20人までが対象となります。(→https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000639253.pdf) 制度内容を就業規則に規定することは要件とはなっていませんので、まずは12月末までに制度を整備し、周知を行いましょう。 |
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