トピックス一覧 DATE:2016.12.19 |
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小規模企業共済は、個人事業者や小規模企業経営者の退職金制度として人気があり、平成28年3月末現在で在籍件数は約165万件、資産運用残高は8兆8,000億円にも達します。 国が運営する退職金準備の制度ではありますが、掛金が全額所得控除となり、所得税や住民税の節税となることにメリットを見出して加入している方も多いことでしょう。 ■共済金を受け取るときに課税される 個人事業者の場合は廃業したとき、法人経営者の場合は役員を退任したときなどに共済金を受け取ることになります。 共済金を受け取るときに課税はされますが、退職金として一括で受け取れば退職所得控除、年金として分割で受け取れば公的年金等控除が受けられるため、やはり所得税と住民税の節税効果はあります。 ■やってはいけない途中解約 このように大きなメリットがある小規模企業共済制度ですが、注意点もあります。それは、退職等をする前に、やむなく途中解約する場合です。 解約手当金として受け取る場合、一時所得として課税されますが、一時所得の金額の計算上、今まで払い込みをした掛金の総額を、収入を得るために支出した金額(いわゆる必要経費)に算入できません。解約の場合は税制優遇を受けられないことになるのです。 掛金を支出したときに所得控除(必要経費算入)していたので当然と言えば当然ですが、ここを見落とすと、解約時に所得税と住民税の課税が待っています。 また、掛金納付月数が240ヵ月(20年)未満で解約したときの受取額は、掛金合計金額を下回りますので、注意が必要です。 ■大まかにライフプランを考えておこう 解約手当金ではなく、共済金として受け取れば、一般的に掛金合計額より多くの金額を受け取れる制度です。いつどのようにして共済金を受け取るかの戦略的なプランがあれば、余計な税金を払わずに済みます。 これら税制優遇がある制度をうまく活用して将来に備えることが、ますます重要になりそうです。
このところ続いている政策論議に配偶者控除の対象をどうするかと言う問題があります。政府・与党には「働き方改革」の一環である所得税の配偶者控除廃止と言う動きもありましたが、最近は一転し、対象範囲を広げて150万円までの控除とする方針が出ています。 現行の配偶者控除の所得と課税の関係はどうなっているのでしょうか。 パートの配偶者(多くは妻)は「103万円」の壁を意識して勤めに出る方がいます。年収に対し次のようになります。 ・100万円超 住民税課税 ・103万円超 所得税課税 (夫の配偶者控除無し) ・106万円以上 大企業勤務 社保負担発生 ・130万円以上 社保料負担発生 ・141万円以上 夫の配偶者特別控除無し ■配偶者控除の対象拡大方針 今までも妻の収入が103万円を超えた場合は配偶者特別控除の減税を実施していましたが、非課税の範囲を150万円までは今までと同額の38万円の所得控除が受けられるようにする方針を示しました。150万円を超えて控除が無くなっても徐々に控除額が減って行く仕組みを取り入れるようです。しかし「130万円」という壁は存在し続けています。130万円以上になると年金や健康保険の社会保険料が発生します。ここで収入を抑えてしまう可能性はあります。さらに控除を受けられる世帯主の年収を1,120万円以下として、1,220万円までは段階的課税とし、非課税対象の拡大による税収減を防ぐため控除を受けられる世帯の年収を制限する方針です。 ■企業の配偶者手当の行方は 妻が年収103万円を超えると支給されない配偶者手当を給与で払っている企業も多く、経団連は会員企業に見直しを求めています。人事院の調査でも家族手当(配偶者手当)に収入制限を設けている企業のうち約7割が支給基準を年収103円までに制限しています。将来非課税の基準が変われば103万円の基準の根拠は無くなります。企業によっては配偶者手当を止め子供手当を増額する企業もあります。従来のままの配偶者手当は見直す時期に来ているのかもしれません。
冬季においては職場の健康管理の面で、寒さに関連するインフルエンザ等の感染症や循環器疾患対策を考える必要があります。感染症は誰でも起こりますし、寒さで循環器疾患の発症も高まります。冬季に職場で流行する感染症はインフルエンザ、ノロウイルス等ですが、これらは従業員達に周知させて職場の中に感染を拡大しないようにすることが大事です。 ■感染症の場合の対処 @食事の前やお手洗いの後、咳・くしゃみの後には石鹸で手を洗う A咳が出る時はマスクをする B発熱、下痢等の症状がある時は会社に伝えて出勤を控える。 仕事中に発熱した時は別室に行くか、帰宅をする Cインフルエンザ予防接種の奨励 D万一、嘔吐が発生したらすばやく消毒など適切な処置をする ■循環器疾患発症の場合の対処 人間の体は寒くなると血管を収縮させ体温の低下を防ごうとします。また、交感神経系が刺激されて心臓の活動が活発になる為、結果として血圧が上昇しやすくなります。それが冬季に循環器系の疾患が増える要因です。特に寒暖差が大きいとリスクが高くなります。日頃から循環器系の疾患のある方や高血圧症、喫煙・飲酒等の習慣のある方は一層の注意が必要でしょう。 ■日常の注意として 職場では次の様な事に気をつけて冬場を元気に乗り越えたいものです。 @管理者の対応で不調を察する・・・・朝のミーティング等で上長が従業員の体調不良が 無いかを確認して不調者には早めに対応できるようにする。 A労働者側の対応・・・・寒さ対策と自主健康管理が大事です。寒くなると体が冷え風邪等 を引き起こしやすくなります。また、暖房で汗をかき、そのままにして体が冷えてしまったと 言う事もあります。年末年始の暴飲暴食に気をつけて、睡眠不足にならぬよう自ら健康 管理に努めることが大事です。 感染症等についても職場での注意を遵守しましょう。 |
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